第75回アカデミー賞®主要3部門、第55回カンヌ国際映画祭パルムドールなど、数々の栄誉に輝いた『戦場のピアニスト』。ドイツ軍の侵攻によって平穏な日常を奪われ、愛する家族を失い、たったひとりで戦場を彷徨う若きユダヤ人ピアニストを描いたこの不朽の名作が、初の4Kデジタルリマスター版として公開決定。壁に囲まれたゲットー(ユダヤ人隔離居住区)で虫けら同然に殺される人々。死と隣り合わせの飢えや孤独。徹底的に破壊された町並み。ことごとく人間の尊厳を踏み潰されながらも、決して“生”を手放さず、希望を失わないピアニストの気高い姿。そして敵味方を超えて魂の触れ合う瞬間。様々な名シーンが美しい映像で甦り、かつてないほどの大きな感動を呼ぶ。
主人公ウワディスワフ・シュビルマンによる実話をもとに監督したのは『チャイナタウン』(74)、『ゴーストライター』 (10)の名匠ロマン・ポランスキー。自らも幼い頃ゲットーで過ごし、母を収容所で亡くしたポランスキーにしか描けないリアルで壮絶な場面の連続でありながら格調高く映像化。主演は本作でアカデミー賞®主演男優賞を史上最年少で獲得したエイドリアン・ブロディ。またショパンの名曲の数々が、鎮魂歌のように全編にわたって美しい音色を響かせる。
ワルシャワのゲットー蜂起から80年。観る者すべての魂を震わせる傑作をこの機会にぜひスクリーンで体感ください。
ユダヤ人のウワディスワフ・シュピルマンはピアニストとして一目置かれる存在だったが、1939年に第二次大戦が勃発、家族とともにワルシャワ・ゲットーへ強制的に移住させられる。自由を奪われ、常に死の恐怖に怯える毎日。やがて数十万のユダヤ人が強制収容所に移送される中、ゲットーを逃げ出すシュピルマンだったが、本当の地獄ははじまったばかりだった・・・。
また、戦士でも英雄でもない生存者として描くことで、ポランスキーは彼自身の深い傷と思いを反映しているのだろう。
──Roger Ebert
──Sydney Morning Herald
──Keith & the Movies
──Empire Magazine